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「被災者支援のための国際基準を学ぶ研修会」が開催されました!

去る2月3日(土)13:20~16:30に、北多摩北部ブロック社会福祉協議会ボランティア担当者連絡会主催のもと、東京ボランティアセンター・市民活動センター共催にて、「被災者支援のための国際基準を学ぶ研修会」が実施されました。 JQAN/JANICは、共催団体として、JQAN登録トレーナー2名と事務局から1名が研修運営に協力しました。

本研修会は、平成26年3月に作成された「東京都災害ボランティアセンター アクションプラン」(5か年中期実行計画)のもと首都直下地震等の大災害に備える為、地域防災を推進する取り組みの一環として開催され、特に「人道支援の必須基準」(Core Humanitarian Standard)を焦点に当てた研修として開催されました。

 

◆研修会の概要◆

【目的】

『災害時、不自由な生活を長期にわたり余儀なくされる被災者に必要な支援のあり方とは何か?』をCHS(人道支援の必須基準)を通じて、被災者一人ひとりに向き合った支援に必要なことを学び、災害支援の質を高める実践活動に活かす。各市が「支援活動において大切なこと3つ」を建てることを目標とする。

【日時】    2018年2月3日(土)13:20~16:30

【会場】    武蔵野スイングホール(武蔵野市)

【対象】    社会福祉協議会 北多摩北部ブロック6市

社会福祉協会職員及び地域で災害支援にあたる関係者

(東村山市、西東京市、武蔵野市、東久留米市、小平市、清瀬市)

【人数】    67人

【講師】    勝井裕美氏(シャプラニール=市民による海外協力の会)

木村万里子氏(シャンティ国際ボランティア会)

 

◆研修会の様子◆

CHSを初めて知る方が多いことから、『派遣要請が入りました。新人を派遣しますか?』『トイレを設置する際の注意点は?』など、講師から参加者がCHS概念と避難所運営をイメージとしてつなげられるよう、実際に起きうる事態を問いかけながら講義が進みました。「難しいなあ」と言う声が聞こえる一方、熱心にメモを取る方や質問する方も多く見られ、自分の市の状況を描きながら真剣に耳を傾けていらっしゃいました。グループワークでは活発な討論を交わしつつ、『支援を行う際に大切にしたい3つのこと』をCHS コミットメントから作成するワークを実施。誰にでも、わかりやすい表現となるよう、各グループで意見を出しながら工夫をされていました。

 

◆研修を終えて◆

国内での発災に際し、避難所運営においては、共通の言語をもって活動することが「更なる混乱を引き起こさない」ためにも重要になってきます。国際基準と言うと、海外の支援現場で使うものと捉えられてしまいがちですが、今回の研修を終えて、改めて日本国内での災害現場における国際基準の活用の可能性を感じました。3時間と言う研修時間のなかで、盛り沢山の内容でしたが、『避難所運営訓練のヒントとなった』、『他市・他団体等立場の違う人と学ぶことができた』『災害マニュアルに活かしたい』とのお声をいただき、『災害支援をどう行うか?』を話し合うきっかけを多少なりとも提供できたと感じています。同時に、抽象的な国際基準を、日本の関係者向けにどのように普及を進めていくべきかは、現場を知る皆様と協力して作り上げていく必要性も感じました。(JQAN事務局)