2020年5月に入っても、日本を含む多くの国々で新型コロナウィルス感染症の感染拡大は続いています。感染の脅威はパンデミック発生前から続く貧困にあえぐ人びと、紛争から逃れて難民生活を送る人びと、自然災害の被災地で暮らす人びとにも及んでおり、必要とされる支援が滞りかねない状況になっています。
国際社会が初めて直面する公衆衛生上の緊急事態であり、社会的・経済的危機である中、一人ひとりの尊厳や権利を保障したうえでの支援が展開されることが従来に増して重要となっています。
2015年に人道支援にかかわるNGOや様々な人道支援組織共通の9つのコミットメント(責任をもって行う約束)として、まとめられた「人道支援の必須基準」(Core Humanitarian Standards on Quality and Accountability、以下CHS)は、一人ひとりの尊厳や権利を保障する支援の在り方をまとめたもので、既に日本語を含む27言語に翻訳されています。
この度、CHSを管理するCHS Alliance (本部スイス)は、このパンデミック対応へのCHSコミットメントの活用の提案を行いました。
JQANでは同提案を、日ごろからCHSやスフィア基準の普及活動にご協力いただいている岡野谷純さん、木村万里子さん、福田紀子さんのご協力をいただき日本語訳を作成しました。
長期化する日本での対応とともに、今後流行が深刻化することが危惧される途上国・地域で支援を行う際の計画やモニタリング時に活用していただければ幸いです。
COVID19とCHS(CHSコミットメントの具現化にむけて)
参考
■ Core Humanitarian Standard ホームページ
https://corehumanitarianstandard.org/
■ CHS Allianceホームページ